東京ドーム

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 日本最大級のコンサート会場であり、格闘技会場。そして、読売ジャイアンツのホーム球場でもある。そもそもが球場なだけあって、音の悪さは折り紙付き。しかし、武道館でもおさまらない人気アーティストになると、どうしてもここでやるしかなくなる。音がいいとか悪いとか言ってられないのだ。 しかし、ドームツアーが普通にできるアーティストならいざ知らず、ツアーファイナルや周年記念などのイベントでちょっと背伸びして使われることも多いため、比較的チケットの相場が下がりがちな会場でもある。

過去に後楽園球場/東京ドームで行われた公演のリスト(1968年〜2012年)はこちら

1. アクセス

 JR水道橋駅が最寄りである。しかし、当然のようにバカみたいに混んでいる。 しかも、この街自体が大きい街でないので、駅は小さい。 自然、コンサートがある日はあり得ないほどの混みっぷりとなる。
 ここは、ぜひ地下鉄を使いたい。東京メトロ(丸の内線、南北線)の後楽園駅か、都営地下鉄(大江戸線、三田線)の春日駅なら、ドームのすぐ裏に出られる。 後楽園駅と春日駅は水道橋駅に比べ人がかなり少ないのでおすすめである。路線が4本もあるのだから当たり前と言えば当たり前なのだが。特に都営地下鉄は座って帰れるくらいのすきっぷりであることも多い。
 どちらの駅でも、駅を出ればすぐに東京ドームの屋根が見えるので迷うことはないと思うが、念のため地図を下に載せる。

 主要駅からのアクセスは下記の通り。

新宿駅 → JR総武線で7駅、水道橋駅下車。所要時間14分。
池袋駅 → 東京メトロ丸の内線で3駅、後楽園駅下車。所要時間7分。
渋谷駅 → JRは混雑するので使わない方が良い。東京メトロ半蔵門線で3駅の永田町で乗り換え、南北線で4駅、後楽園駅下車、所要時間15分(乗り換え時間含まず)。
品川駅 → JR京浜東北線で4駅、秋葉原駅で総武線に乗り換えて2駅。所要時間16分(乗り換え時間含まず)。

 どの方法を使うにしても、乗り換えは事前に確認しておくほうがよいだろう。

2. 会場に入る

 東京ドームは席によってゲートが分かれているので、チケットに記載されたゲートから入場することになる。ゲートの場所は下の通り。

 ゲート番号の十の位は地上を基準とした階を表しており、そのまま東京ドームの客席の層に該当する。すなわち、20〜24は1階スタンド、30〜33はバルコニー、40・41は2階スタンドへの入場口となる。
 また、野球の場合は11ゲートはレフト側外野席、25ゲートはライト側外野席の入り口だが、コンサートの場合は両方ともアリーナ席への入り口としても使われる。
 なお、上の図でいうと20ゲートの少し右あたりに10ゲートというのも存在するが、ここは関係者出入口や荷物搬入口であり、一般客が使うことは基本的にないので図からは割愛した。

3. 座席案内

 東京ドームでコンサートが行われる場合の座席には、アリーナ席、1階席、バルコニー席、2階席、外野席の5種類がある。外野席は通常は使われないが、センターステージであったり人気アーティストの公演であったりする場合には使われる場合がある。いわゆる立見席は、アリーナがスタンディングになる場合以外では基本的に出ない(少なくとも私は見たことがない)。

 なお、この会場は席を指定する要素が多いため、大規模な会場のライヴに慣れていないと、チケットに書かれたいろいろな数字の意味が分からない可能性がある。
 特に注意すべき点は以下本文中でも記載しているが、チケットを見ても自分の座席がどこなのかよく分からないという方のために、以下の説明とも一部重複するがチケットの読み方を別ページにまとめたので、参考にしていただければと思う。

東京ドーム チケットの見方

 チケットの売れ行きがあまり良くない場合はバルコニー席は開放されない。もっと酷い場合には2階席も使われないこともある。2階席に客が誰もいない東京ドームでのライブのもの悲しさは言葉では表せないものがある。


2階席が使われなかったライブ。

 全体の座席表についてだが、以前はぴあで全体の画像が一枚絵で見られたのだが、今は見られないようだったので作成した。ただしアリーナ席はもっとも一般的な例にすぎないので、以下の解説とあわせて確認してほしい。
 なお、下図中には野球で使われるエキサイトシートも一応載せてあるが、コンサートの場合は使われないことも多い。エキサイトシートは取り外し可能なので、使われない場合は撤去される。

 また、実際に座席からステージがどのように見えるかがイメージできるページも用意したので、あわせて利用いただければと思う。公式サイトにも同様のページがあるが、そちらは野球の場合を想定したもので、ステージ位置などはわからないので、併せてご利用いただきたい。

 あと、会場内の階段はライブの時にはたいていすべて封鎖されており、その場合フロア間の移動はできない。なので、2階席で入って1階席やアリーナに降り空席を探すというようなことはできないということになる。たとえば自分が2階席で友達が1階席にいるから会いに行きたい、と思っても移動できないので、そういうことを考えている人は注意してほしい。
 なお、同一フロア内ならば移動は自由にできる。アリーナ内はもちろんどこでも移動できるし、1階席、2階席はそれぞれ右端から左端まで自由に移動できる。(1階席はバックネット裏を解放していない場合客席内は通れないが、客席外のコンコースを使えば移動できる)。バルコニーはバックネット裏にロイヤルボックスがあるため、1塁側と3塁側の行き来はできない。

(1) アリーナ席

 アリーナ席はグラウンド部分に設置される席のことである。入口のゲートは、11ゲートと25ゲートが使われるのが普通。
 アリーナの席配置は公演によって異なることになっているが、だいたいいつも似たようなものである。

 上の写真の座席配置は最も一般的なものだが、ほとんどこのパターンなのでこれを使って解説する。もし花道などがあれば真ん中の座席がすっぽりなくなるだけで、番号がずれたりすることはまずない。
 ちなみに、実際には会場内に下のようなブロック割りの図が掲示されるので、あらかじめ場所を覚えておく必要はなく、現地で確認すればよい。

 東京ドームのアリーナ席は、一番前のAブロックからEまたはFブロックまであるのが一般的である。そして最も左が「○(アルファベット)1ブロック」となり、一番横幅が広いところではその番号がだいたい17〜19まである。写真は17までのパターンだが、19まであったとしても大して変わらないことは分かるだろう。だいたいはB・Cブロック辺りが横に最も長くなる。
 各ブロックが何番まであるかは毎回異なるので、中央ブロックがどの辺かというのは確実なことは言えないが、10ブロック前後ならほぼ中央と考えてよいだろう。

 また、基本的にアリーナ席はブロックごとの通し番号となるため、チケットに列が書かれていないことが多い。通常は1列12席となるため、1〜12番が1列目、13〜24番が2列目・・・となる。
 端のブロックであったり、通路際のブロックであったりするとこれより少ない番号で列を折り返すことがあるため、必ずそうだとは言えないが、ほとんどのブロックはこのルールで番号が振られる。

 たとえば、上のチケットの場合、まずブロックが「D7ブロック」ということからアリーナ席全体から見た大まかな位置がわかる。次に席番号が「134番」なので、12席で折り返すとすると12列目の左から2番目ということが推定できる。これを実際のアリーナ席にあてはめると、下の写真の位置ということになる。
 チケットの公演と写真の公演が違っていて申し訳ないが、アリーナ席の配置は特殊な例を除いてどの公演でもほぼ同じであり、事例の説明としては問題にならないのでご了承いただきたい。

 アリーナ席は最前から通して数えると、限界まで椅子を並べた場合だいたい90列くらいまで(1ブロックは15列あるのが一般的なので、A〜Fの6ブロック×15列で90列となる)存在することになり、後ろの方ではほとんど見えない。EやFならサブステージがない限りスタンド席のほうが絶対に良席といえる。個人的にはCブロックくらいまでが許容できる限界だと思う。

 なお、アリーナ席全体の広さについては、以下の記事もあわせてご覧いただけるとよりわかりやすいと思う。

 ただし、アーティストによっては、アリーナ後方にサブステージが設けられることがあるので、そのような場合はEやFブロックであってもアーティストを間近に見られる。これについては基本的には入るまで分からないので、期待して行くのは難しいだろう。あったらラッキー、くらいに思っておけば良いと思われる。

 下は2005年9月に行われたL'Arc〜en〜Cielの公演の時の配置。アリーナ最後方にサブステージがある(写真右側)

 なお、まれにブロック制ではなく列・番号のみで座席を指定されることがある。ただし椅子の配置方法は変えられないので、座席がブロック単位に区切られていることや、1ブロックは横に12席しかないことなどは基本的に変わらず、呼び方が変わるだけである。
 その場合は単純に1列目なら最前列で、後ろに行くにつれて番号が大きくなり、最後列は90列(くらい)となる。番号は1番がステージ向かって左端で、右に行くにつれて番号が大きくなる。一般的な配置の1ブロック12席で右端が17ブロックというレイアウトを想定とすると、12×17で204番が右端ということになり、100番前後の席がど真ん中ということになる。


列/席番号方式だった場合の座席イメージ。赤字が列、青字が席番号。

(2) 1階席

 1階席とは、1階スタンド席のことを指す。アリーナ席(グラウンド部分)のことではないので注意してほしい。入口のゲートは、1塁側が20、21、22ゲート、3塁側が22、23、24ゲートが使われる。
 1階だから2階よりステージに近いのかというと、物理的にはたしかにそうなのだが、体感的にはあまり関係ない。冷静に考えてみてほしいが、ステージは外野のほぼ中央(つまり野球でいうとセンターの守備位置あたり)に作られるので、野球でいえば内野スタンドからセンターの選手を見るようなものだから、どうしたって肉眼で見えるわけはないのである。1階席といえども、実際にはビジョンを見るか、そうでなければ双眼鏡は必須である。

 1階席は(バルコニー、2階席も同じだが)まず大きく1塁側と3塁側に分かれる。意味はそのまんまだが、1塁側ホームベース〜1塁〜ライト側、3塁側がホームベース〜3塁〜レフト側を指す。1塁側がステージ向かって右側(上手)、3塁側がステージ向かって左側(下手)である。

 列番号はどちらも前から1列、2列・・・と続き、一番深いところで47列まである。一方、席番号はホームベースの後ろ(正確にはちょっとだけ3塁側寄り)を中心に、左右に1番、2番・・・と続く。したがって1塁側も3塁側もステージに近くなるほど(ステージを横から見るほど)番号が大きくなる。

 スタンド1階席の注意点として、バックネット裏になっても普通はネットがはずれないため、ちょっと見にくいと思われることが挙げられる。だいたい席の番号が100番以下だったらステージにバックネットがかぶってくると考えた方がよい。
 下の写真は1階3塁側の70番あたりから見たステージ。ちょうどステージのあたりまでバックネットがかかっていることが分かる。なお当然だが1塁側も条件は同じである。

 また、1階1列〜30列の1番〜150番は席にカバーのようなものがかかっていてちょっと座り心地が良い。野球の時は値段が違うらしいが、コンサートでは関係ないので少し得した気分になれる。


 下の写真で分かると思うが、1階席には全体を左右に走る通路がある。この通路は26列と27列の間を通っており、27列目なら、目の前に人がいないので比較的見やすい。また、とくに通路との間に柵などはないので、27列は足を伸ばして座ることができる。しかし前を人が通るので、それが気になる人には悪い席と言えるだろう。

【2階席との位置関係について】 2階席の前方は1階席の上に張り出しているので、1階席の後方は2階席がかぶってくる。そのあたりは場内灯がかなり強力に点灯したままのため、1階席のだいたい30列以降くらいは完全に暗くならない。後ろから10列以内だと、ほとんど電気がついたままコンサートを観ているような感覚といっても過言ではない。照明がついたままでは盛り上がれない!と言う人はこの辺りは避けた方がいいだろう。


写真中央より下が1階席。灯りが点いたままの箇所が点々とある。

 座席番号的には、ステージに対する位置関係は1階も2階もほとんど同じである。1階・2階それぞれのほぼ同じ番号から撮った写真を比べてもらえば、ほとんど変わらないことがわかるだろう。むしろ2階席の方が角度があってステージ全体が眺められるので、人によっては2階席のほうがいいと感じるかもしれない。


1階3塁側300番辺りから見たステージ

【参考】2階3塁側350番辺りから見たステージ

【ブロック番号について】 東京ドームのスタンド席は、公式には、列と席番号の表記と別にブロックごとの番号も振られている。列と席番号だけで座席は特定できるため、ブロック番号は無くても支障はなく、実際にチケットにもブロック番号は書かれていないことも多い。
 チケットにブロック番号が書いてあったとしても、だいたいの位置を特定できる程度の効果しかないが、一応簡単に説明しておく。具体的なブロック番号は座席図にも記載してあるので、そちらでも確認いただきたい。

 1階席はA01〜A49とB02〜B48ブロックが該当する。A01がライトスタンドギリギリのところ(ステージの右(上手)真横)で、ホームベースに向かってA02、A03・・・と続き、ホームベースの真後ろがA25となる。さらにレフトスタンド方向に番号が大きくなって、レフトスタンドの隣(ステージの左(下手)真横)がA49になる。
 BはAの同じ数字の真後ろになり、座席中央の通路が境界となっている。列番号で言うと最前列から26列までがA、27列から最後列までがBになる。なお、中央に通路がないA01とA49だけは最後列までぶっ通してAブロックになる。


 また、座席とは関係ないが、1階席中央を左右に通る通路から階段を下りたところのコンコースには、下の写真のようなメモリアルプレートが展示されている。

 後楽園球場時代からの東京ドームMVP選手(読売ジャイアンツ、日本ハムファイターズの選手)のプレートと、東京ドームでコンサートや格闘技を行ったアーティスト、著名人のプレートが飾られている。(3塁側のみ)
 コンサートのほうはジャニーズは1つもないなど、もともと全アーティストの分があるわけではないのだが、2011年頃からはそれ以外の公演も全く更新されていないようなのが残念なところである。しかし過去分だけでも十分面白いので、一度は記念に見てみるとよいだろう。ちなみに実際の写真は下のリンクから見られる。

(3) バルコニー席

 数が少なく、あまり手に入らない席。柱の配置によって多少列の数が変わるが、だいたい4列〜5列しかない。入口のゲートは、1塁側は30、31ゲート、3塁側は32、33ゲートが使われる。


中央がバルコニー席。上が2階席、下が1階席。

 ここはコンサートだと電気がついたままなのでいまいち臨場感に欠けるかもしれない。 また、そもそも人が少ないので、あまり盛り上がらないことが多い。列が少ないので座ったまま見られるため、ゆったり見るには良いがそうでなければ悪席といえるだろう。
 一方野球などの場合は席が少ないため非常にゆったりと見られる良席になるが、当然値段もほかの席とは違う。


バルコニー席の座席。

バルコニー席から見たステージ。

【ブロック番号について】 ブロック番号が付いている場合は、Cから始まる席がバルコニー席に該当する。1階席と同じく、C01がライトスタンドギリギリのところ(ステージ上手の真横)で、ホームベースに向かって番号が大きくなり、C48までが1塁側である。貴賓席をはさんでC49が3塁側の中で最もホームベース寄りで、そこから外野に向かって番号が大きくなり、一番レフトスタンドに近いところ(ステージ下手の真横)はC97となる。C48とC49の間の貴賓席は完全に個室になっており、コンコースがないため通り抜けはできない。

(4) 2階席

 2階スタンド席には外野席はなく、そのぶん内野に多く席が作られている。これは都心に立地するため、日照などの問題で屋根の傾斜に規制があり、変則的な座席配置にせざるを得なかったらしい。理由はともかく、このおかげでコンサートの場合席が多く確保できることになる(一般的にはステージは外野方向に作られる)。入口のゲートは、1塁側は40ゲート、3塁側は41ゲートが使われる。

 上の写真でもなんとなく想像できると思うが、2階スタンドとなるとステージまでの距離は非常に遠く、ステージ上の人はほぼ見えない。無理して前のほうの券をとってもステージとの距離という意味では五十歩百歩であり、座ったままステージが見える可能性が高くなるというだけである。
 実際にどの程度違うのか(違わないのか)というイメージは、下の写真で確認していただきたい。ステージの見え方という点では大差ないということが分かるだろう。


1塁側300番の最前列より。

1塁側300番の最後列より。

 2階席も1階席と同様に左右に走る通路があり、2階の場合はそれが10列と11列の間になる。 したがって、2階11列は通路の後ろとなる。1階と同様、前を人が通るという欠点もあるが、人が通らないときは足を伸ばせるというメリットもある。
 2階席は一番深いバックネット裏の部分で33列まである。2階の場合は両翼にいくに従ってだんだん列が減っていくので、席によって最後列の番号が変わってくる。そのあたりは座席図で確認してほしい。

 また、2階スタンドの最前列の柵は非常に低い(というか手すり程度でしかない)。そのため、最前列(1列)は封鎖され2列目から売られることが多いが、1列目が販売されていたとしても、通常は立見は禁止される(まれに禁止されない公演もあるようだが)。普通は下のような張り紙がされているので気を付けたい。


2階最前列に貼られていた注意書き。

 2階席も1階席と同様、最後方は場内灯が消灯しない。明かりが気になる人は、バックネット裏なら25列以降、200番台以降くらいは20列以降は避けたほうがいいだろう。


2階席は最後方の壁に沿って場内灯が点いたままである。

【ブロック番号について】 2階席のブロック分けは1階席と似ているが、DとEが該当し、Dの後ろの通路を挟んだ列からがEとなる。通路は前述のとおり10列と11列の間にあるので、1〜10列がDブロック、11列〜最後列がEブロックということになる。一番ライトスタンドに近い(ステージ上手の真横)ところがD01で、ホームベースに向かって番号が大きくなり、ホームベース真後ろがD26となる。さらに3塁側の外野方向に向かって番号が増え、レフトスタンド側の端っこ(ステージ下手の真横)がD51になる。
 座席中央の通路はD6からD46までしかないので、E01〜E05とE47〜E51は存在しない。

(5) 外野席

 ステージの真横から裏にかけての部分なので、通常は販売されないが、見切れ席的な位置づけで発売されることがある。入口のゲートは、アリーナ席と共通で1塁側は25ゲート、3塁側は11ゲートが使われるのが一般的である。
 また、「見切れ」等の説明がないのに外野席が普通に売り出されているような場合、ステージ位置が通常と違う(センターステージ等)の可能性も考えられる。


外野席はステージのほぼ真横。

外野席の椅子には背もたれがない。

外野席のうち最も内野席に近い部分の最後列から。

(6) 変則アリーナ席

 基本的にはアリーナ席は(1)のような配置になるが、変則的な配置をする公演も時々ある。以下ではそのような例外を載せておくが、そんなに頻繁にあるパターンではないので参考程度に思ってもらえばよいだろう。過去の例からすると、ジャニーズの場合は変則パターンが比較的多いようである。

(a) 2005年9月 B'z

 上の写真は、2005年9月に行われたB'zの公演である。アリーナ中央にステージを設置し、360度全方位に座席を配置している。ブロック分けは上の写真の通り。 また、全方位からステージが見えるため、外野席も解放している。

(b) 2012年9月 SMAP

 こちらは、2012年9月のSMAP公演である。一見、ちょっとステージと花道が大きいだけの通常配置に見えるが、ステージを囲むように左がAブロック、中央がBブロック、右がCブロックとされ、Bブロックの後ろにDブロック・Eブロックを並べている。AブロックとCブロックは、イスが正面ではなく中央側を向いており、それぞれメインステージに一番近いほうから花道沿いにA1、A2・・・と番号が振られ、メインステージからも花道からも一番遠いブロックはそれぞれA21、C21ブロックであった。通常配置であれば最前ど真ん中であるはずのA10、A11などはブロックの中央あたりに埋もれてしまっていたということになる。
 アリーナ最後方にはサブステージがあったため、Eブロックでもサブステージ使用時は十分至近距離で見ることができた。

 なお、SMAPに限らずジャニーズタレントがドームツアーを行う場合、ステージは当然ながら毎回同じでも、座席のブロック分けが会場ごとに違うことが多いようだ。たとえば上記のSMAP公演では、東京ドームはステージ左がA、中央がB、右がCだったが、大阪ドームでは左がA、中央がC、右がBだった。
 ツアー序盤の座席情報から他の公演のチケットが良席かどうか推測できないようにする転売対策かもしれないが、理由はともかく、同一ツアーの地方公演の座席表が参考にならないことが多いので、情報収集にあたっては注意すべきである。

4. その他情報

(a) 飲食物(会場外)

 JR水道橋駅から来る場合は、東口・西口どちらから出ても店は十分にある。

 西口から出た場合は、ドームへは駅を出て右手の橋を渡ってすぐだが、駅から左手に行けばマクドナルドやコンビニがあるので買い物をしてから会場に向かっても良い。橋を渡った先にもデニーズを筆頭に飲食店が並んでいるが、イベントがある日は人待ちなどで混雑し、空席があることはまずありえない。基本的に店内での飲食は難しいと考えたほうがいいだろう。

 東口から出た場合は、ドームは駅を出て左に行けば交差点のすぐ先にある。また交差点の周辺にはマクドナルド、たこ焼き屋、コンビニなどひととおり揃っている。また、金券屋もあるのでチケットがない場合はちょっと覗いてみてもいいかも。コンビニについては、ドームそばのコンビニは常に混んでいるので、時間があるなら駅を出て右手にちょっと歩いたところにあるコンビニのほうがすいている。

 どちらの出口にせよ、水道橋駅から来るなら道路を渡れば東京ドームシティなので、基本的にはそこで時間をつぶす人が多い。どのような店があるかは公式サイトをご確認いただければ良いと思う。

 一方、地下鉄(後楽園駅、春日駅)を使うなら、LaQua (ラクーア)あるいは後楽園駅の駅ビルであるメトロ・エム後楽園の中の店で時間をつぶすことができる。また、付近にはファミレスもあるが、やはりイベントがある日は大変混んでいるのであまり期待しない方が良いかもしれない。

 周辺の店舗については、下のブログ記事などもあわせてご覧いただければと思う。

 飲食店を調べる → ぐるなび  ホットペッパー  食べログで水道橋駅周辺を調べる

(b) 飲食物(会場内)

 野球場なので、コンコースに売店は当然あるが、外よりは高い。また、コンサートの場合はすべての店舗が開いているとは限らない。基本的にはあてにすべきではないだろう。なお、後でも述べるがドーム内は缶・ビン・ペットボトル持ち込み禁止なので、自販機などはない。


コンコースの売店。これは2階席のものだが、1階席もほぼ同じ。

(c) トイレ(会場外)

 東京ドーム敷地内にはいくつか公衆トイレがあり、会場内にくらべて比較的すいていることが多いので、前もってトイレに行っておくなら外のトイレがいいだろう。駅のトイレはたいてい並んでいるので、ドーム敷地内(会場内ではない)のトイレのほうが場所にもよるがだいたい入りやすい。

(d) トイレ(会場内)

 男女ともにトイレの数が足りないので、常に長蛇の列。入場前に外で済ませるのがよいが、一番いいのは開演してから頃合いをみはからってトイレに行くことである。
 なお、スタンド席はコンコースに下りれば一定の間隔でトイレが配置されているが、アリーナ席はそもそも客を入れることを想定していないので、外野席のコンコースに戻らないとトイレがない。席によってはトイレまで相当距離がある場合もあるので、トイレのタイミングには注意しておくべきだろう。

(e) コインロッカー

 会場内にも若干ロッカーがあるが、数は少ない。東京ドームシティの敷地内のロッカーか駅のロッカーが空いていればそっちを使ったほうが、中に入ってからロッカーが使えないという悲惨な事態を避けるという意味でおすすめである。


1階席のコンコースにあるロッカー。

2階席のコンコースにあるロッカー。

ドームシティ敷地内のロッカーのひとつ。

(f) グッズ販売

 会場外の決まった場所(22ゲート正面)で行われるため、チケットがなくても買うことができる。場内での販売は行っていないか、行っていてもパンフレットなど一部の商品だけしか扱っていないことが多いので、しっかり選びたい場合は外で買うべき。
 開演前は数時間の待ち行列になることも珍しくないため、終演直後にダッシュで買いにいくという人も多いが、それだと人気商品がすでに売り切れてしまう場合もある。並んででも先に買うか、売り切れ覚悟で終演後にダッシュするかは判断次第ということになる。


会場外のグッズ販売所。

会場内でのグッズ販売。

(g) 持ち込み

 可能。食べ物・飲み物ともに客席に持ち込める。ただし、ペットボトルの持ち込みはできない。 持っていると入り口で紙コップに移されてしまう。パック飲料などにするのがベター。
 ただ、ボディチェックまではされないので、コートやズボンの後ろポケットなどに入れておけば没収されることはまずない。

(h) 携帯電話

 電波は問題なく入るが、開演前などは客がみんな暇つぶしに携帯を使っているため、たいてい激重になってしまう。

(i) 車椅子席

 スタンド席の場合は、自分の席が1階2階にかかわらず、1階スタンド最後列に車椅子用スペースが常設されているのでそこに案内されることになる。
 アリーナ席の場合は、アリーナ後方に段差が設けられることが多い。ステージからの距離は遠いが、座ったままでも見える程度の段差は作られている。


3塁側の車椅子席辺りから見たステージ(写真撮影可の公演のもの)

5. 終演後

 終演後はほぼ間違いなく規制退場になるので、最後までどうしても見たいのでなければ、 最後のカーテンコールやSEなどの間にとっとと出てしまうのが正解。
 なお、出口で回転扉でなく通常の扉を選択すると、ドーム名物の気圧差突風が味わえる。 面白いのでおすすめ。

6. 公式情報

客席数50,000席
所在地東京都文京区後楽1−3
電話03-5800-9999
オフィシャルサイトhttp://www.tokyo-dome.co.jp/

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