日本武道館

最終改訂:2012/05/01
全訂:2004/07/15 作成:2003/12/27

 ロックの殿堂、日本武道館。ここでは数々のアーティストのライブが行われる。超人気アーティストのライブともなればチケットは数万円〜数十万円にもはねあがる一方、無謀な公演を行えばネットオークションでは100円でも落札されず、ダフ屋は余ったチケットなど買い取ってくれなくなる。
 それでもやはり日本有数のライブ会場であり、ここを目指すアーティストは数知れない。そんな武道館でライブを観ることになった方へ、観客から見た武道館を、ライブを観るという視点から案内してみたい。


▲日本武道館。

1. 武道館までたどり着く

 武道館の最寄り駅は九段下駅である。この地図には武道館は記載されていないが、北の丸公園というところが武道館である。 九段下を通る路線は営団地下鉄東西線、半蔵門線、都営地下鉄新宿線の3本。JRは通っていない。主な駅からのアクセスはそれぞれ下記の通りである。

新宿駅 → 都営新宿線で4駅。所要時間8分。運賃210円。乗換無し。
池袋駅 → 東京メトロ有楽町線に乗り飯田橋駅で東西線に乗換、次の駅。運賃160円。飯田橋駅内の乗換はホームが遠いため、時間が掛かることに注意。所要時間は乗車時間は12分だが、乗換を考慮すると20分はみておきたい。
渋谷駅 → 東京メトロ半蔵門線で5駅。所要時間11分。運賃190円。乗換無し。
品川駅 → 西から遠征してくる場合はここが乗り換えポイント。JR山手線外回りで渋谷まで5駅、渋谷で地下鉄に乗り換える。渋谷までは所要時間11分。運賃160円。
上野駅 → 北から遠征してくる場合はここが乗り換えポイント。東京メトロ銀座線に乗り、三越前または日本橋でそれぞれ半蔵門線または東西線に乗り換える。どちらも所要時間は乗車時間のみで14分程度。運賃はどちらも160円。
東京駅 → 上越・東北新幹線、東海道新幹線いずれも終点。新幹線で来る時はそれぞれ上野、品川で降りてもいいが、日帰りで終演後に新幹線に乗らなければならないなど、急ぐ場合は東京駅を使うことになるだろう。
 東京駅から九段下駅へは、東京メトロ丸の内線に乗り、次の駅の大手町駅で東西線または半蔵門線に乗換、どちらでも2駅目。所要時間は乗車時間のみならば6分。ただし、東京駅と大手町駅は通路が繋がっており、丸の内線の来るタイミングによっては大手町まで歩いたほうが早い場合もあるので、乗り換え案内で調べることをおすすめする。運賃はどの行き方でも160円。
 東京駅は武道館からは比較的近いので、急ぐ場合の最終手段(特に遠征日帰りの場合の終演後)で、タクシーという手もある。料金は1,000円〜1,500円程度、混んでいたとしても2,000円もあれば足りる。所要時間は10〜15分。地下鉄より時間がかかるように見えるが、駅の目の前に乗り付けてくれるので歩く距離が短くなり、結果的には早く着ける。

 その他各駅からのアクセスは、Yahoo!路線情報などで調べていただきたい。

 九段下駅についたら、まず地上への出口を探さなくてはならない。武道館方面は2番出口が最も近い。混んでいて出にくそうだったら反対側の4番出口でも良い。これ以外から出ると横断歩道を渡らなくてはならなくなる。ただし、買い物をしたい場合は、2番出口の正反対側にある5番出口から出て目の前のコンビニを利用するのがいいだろう。
 2番又は4番出口から出れば人の流れがあるのでそれについていけば良い。爆風スランプの名曲「大きな玉ねぎの下で」に歌われているように『九段下の駅を降りて坂道を』上っていくことになる。4番出口から出ると目の前が交番なので、どうしてもわからなければ聞いてもよいが、会場は目の前なのであまり意味はないと思われる。

 なお、交通費節約などの目的でJRのみを利用したいならば飯田橋駅か市ヶ谷駅が良い。15分〜20分ほど歩けるなら、地下鉄の初乗り料金160円が節約できる。

 また、車で行く場合は駐車場が武道館敷地内にある。ただし、入り口は田安門とは逆の竹橋方面になるので注意して欲しい。 また、終演後は30分で駐車場が閉鎖されるので、出る時は早めの行動が必要となる。地図は下の通りで、が首都高のインターチェンジになる。駐車場料金は終演までで500円(開く時間は不明)と、破格の安さである。満車で入れないかも、というリスクはあるが、選択肢に入れておいてもよいだろう。また、北の丸公園の敷地内に車で入るには、下の地図の「車出入口」からしか入れない。それ以外の道は階段があったり車止めがあったりして車は通れないので注意が必要だ。



2. 武道館に入る

 駅から出て人の流れに乗っていくと、すぐに武道館に到着する。


▲日本武道館入り口、田安門。

 2つある田安門をくぐればすぐに武道館である。 なお、入り口〜田安門の下にダフ屋がいなければダフ屋は出ていないということである。ダフ屋を狙っていた方は諦めよう。

 ここで注意してほしいのは、アリーナ・1階・2階で入り口が違うということである。上の図の西口正面という入り口は、 通常はアリーナ席・1階席の入り口である。2階席・立見席はさらに45度回った先の南西階段から入ることになる。 なお、公演によっては1階席入り口がさらに45度先の南口に設けられることがあるので、余裕を持って会場に着きたい。 そうはいっても、開演ギリギリになって混雑してくるともぎりの人は席種など見ていないことが多いので、意外と別の入り口から入れるかもしれない。 入ってしまえば中で階を移動すれば良いだけである。階段を係員が封鎖しているが、チケットを見せて「間違った出口から入っちゃったんですけど」みたいな事を言えば通してくれる。 ということは、もし空席があれば2階席のチケットで1階席で見るなんてことも出来ることがあるわけだ。バレたらつまみ出されるかもしれないでお勧めはしないが。

 また、ツアーグッズなどの販売は外で行われるため、チケットが無くても買うことが出来る。ほとんどの場合地図に記載した場所で販売されている。

3. 私の座席はどこですか

 やはりライブで最も気になるのは座席。見やすいのか見にくいのか、ステージから近いのか遠いのか・・・。多くの人が事前に最も気になる事の一つであることは間違いない。この文章もここがメインである。席ごとに詳しく書いていくので、自分の席がどんな席なのかあらかじめ知っておいて双眼鏡や座布団(!)などの準備を怠りなくしていって欲しい。

 なお、特にアリーナの座席配置は当日まで確実なことはわからないが、興行元に問い合わせれば座席を教えてもらえることがある。ただし、「座席についてはお答えできません」と断られることも多い。以下の文章中で「興行元に問い合わせて欲しい」と書いてあっても、問い合わせれば必ず答えてもらえるというわけではないのでそこは了承して欲しい。できるだけ全てのパターンに対応できるよう説明していくが、分からない場合は(特にアリーナ席は特殊な配置をすることがある)いくつかのパターンを組み合わせるなどして想像してほしい。

 以前はぴあで全体の画像が一枚絵で見られたのだが、今はFLASHになってしまっているので作成してみた。ただしアリーナ席はもっとも一般的な例にすぎないので、以下の解説とあわせて確認してほしい。


▲クリックすると大きいJPGファイルが開きます (2550x2500)

 ※ 自分の席をすぐに調べたい場合は、下記のリンクから該当部分にジャンプできるので利用していただきたい。

  アリーナ席
  1階スタンド
  2階スタンド


 さて、武道館の席は大きく分けてアリーナ・1階・2階の3種類であり、1階と2階がスタンド席になる。ただ、この座席表を見ると1階席は2階席よりもステージに近いと勘違いしてしまうかもしれないが、そんなことはない。ステージからの距離はほぼ同じである。言葉で言うとわかりにくいが、下の写真を見れば一目瞭然である。


▲1階西スタンドから撮影。1階C列のほぼ真上が2階最前列になる。

 ご覧のように、ステージからの距離はほとんど変わらない。あくまで座席表は見やすくしてあるだけなのだ。だから、1階席だから2階席よりステージに近い!と、この座席表だけをみて喜ぶのはちょっと早まりすぎである。ただ、1階席のほうが角度がないぶんだけステージに近いような気になれることは事実である。
 なお、武道館はステージが通常北側に設置されるため、北東・北・北西スタンドは普通は開放されない。開放する場合、あとでも述べるが、バックステージ席などの名称になり定価もちょっと安く設定されることが多い。通常は東・南東・南・南西・西スタンドのみの開放となる。ただし、客が少なかったりすると東と西は一部しか開放しなかったり、全く開放しなかったりすることもある。客席のほとんどが黒幕で覆われた武道館はなかなか寂しいものがある。

 また、2階の東・西スタンドはB列から始まる。A列からになっている座席表を時々見かけるが、それは誤りである。なので、B列をもっていればそれは2列目ではなく最前列である。非常に見やすい席であるので期待していいだろう。

 ※2005年2月に東西スタンド前方に設置されていた電光掲示板が新しくなり、そのためこれまでC列からだったスタンド席がB列からになりました。


 なお、この会場に限ったことではないが、必ずしもアリーナ席ならスタンド席よりも良いというわけではない。人によってはスタンド席の方が嬉しい場合もある。それぞれの場所にはそれぞれに合った楽しみ方があるので、スタンドだからと言って即悪い席と決めつけず、よく考えてみてはどうだろうか。

(1) アリーナ席

 運良くアリーナ席を入手された方、まずはおめでとう。しかし、アリーナ席といえばどの会場でもそうだが、段差がないのが普通である。つまり、前に背が高い人が来ると全然見えないのである。このリスクは後ろに行くほど大きい。アリーナ最後列は、2階最後列よりも見にくいのである。ご自分の座席をしっかり確認しておいて欲しい。

 アリーナ席は、普通は『○ブロック ○○番』のようにブロックごとに通し番号がつけられ、列番号は書かれていない。一般的なホールとは違うので、慣れないと理解しにくいと思われる。以下ではその読み方について説明する。


▲アリーナ席のイメージ。

 図だけではイメージがつかめないと思うので、だいたいのステージとの位置関係を写真でも載せておく。後方は隠れてしまって見えないが、下の解説を参照してだいたいの位置を想像してほしい。なお、ブロック名は(a)パターンのものだが、ブロック名が変わってもアリーナ全体の形が変わるわけではないので、座席の配置は基本的に同じ形になる。


▲最も標準的なアリーナ席。

 武道館のアリーナ席は、まずブロック分けのパターンを理解し、そのうえでブロック内で自分の席がどこか、という順で調べるのがよい。
 なので、まずは現状で判明しているアリーナ席のブロック配置をひとつずつ(以下、(a)項〜(e)項)見ていく。今後これ以外のパターンが出てくる可能性もあるので、絶対確実というわけではないが、ほとんどのコンサートはこれで対応できるはずである。また、これを多少変更した変則パターンもあるが、その辺は考えれば分かる範囲であろうと思われるので詳しくは説明しない。
 そのあとで、席番号の読み方(以下(f)項、(g)項)を説明する。

(a) 通しアルファベット型

 最も一般的なパターン。アルファベットのあとに数字がなければこのパターンになる。なお、チケットの表記が「○ブロック」ではなく「○列」になっていることがあるが、ブロックのことなので勘違いしないようにしよう。


▲「Q列」と書いてあるが、Qブロックのことである。

 なお、一番後ろのブロックは、ミキサー卓が中央に入ることもあったりして横が何ブロックになるかは断定できない。とはいえ、会場の形が決まっている以上ここから大きく変わるということはないので、上の図を参考程度に考えてもらえばよいだろう。

 また、このようなアルファベットのみのブロック割りの場合、I(アイ)とO(オー)がない場合もある。これはIが数字の1、Oが数字の0とそれぞれ間違えやすいためである。 そうなると一つずつブロックがずれることになるので、ブロックによっては大きな違いになる。しかし、この情報が事前に公表されることはまずないので、ぴあやイベンター(ディスクガレージやクリエイティブマンといった、問い合わせ先として名前が出ている会社のこと)に問い合わせて答えてもらえない限り、事前に知る方法はないだろう。

 このパターンの派生形としては、まず横のブロック数が8ブロックあるいは9ブロックになるケースがある。

 
▲横8ブロックの場合。    ▲横9ブロックの場合。

 また、別のケースとして、前後が3ブロック分割ではなく2分割の場合もある。これは通常はチケットから判別することはできない。ただし、以下に述べる「アルファベット+数字」というブロック割りの場合、ほぼ間違いなく縦に3ブロック以上に分割されるようだ。


 なお、このパターンは通路を減らして客を多く入れたい場合にも使われるが、逆にチケットの売れ行きが悪い公演でもよく使われる。その場合は席の間隔を通常より広くし、とりあえず埋まっているように見せかけているだけである。入ってみてこの席配置だったら2階席を眺めてみて欲しい。もしかしたらヤフーBBスタジアム並にガラガラの2階席を見られるかも知れない。

 前後2分割だとアルファベットに余裕が出来るため、横のブロック割りをかなり自由に行うことができる。 これの類型パターンとして、横が8ブロック〜12ブロックの場合のアルファベット配置をあげておく。


▲左から、横8ブロックの場合、横9ブロックの場合、横11ブロックの場合、横12ブロックの場合。

(b) アルファベット+数字型(1)

 (a)に次いで多いパターン。「アルファベット−数字」というブロック表記ならばたいていはこのパターンである。(ただしまれに次の(c)パターンもある)
 なお、(c)についても同様だが、最後方のCブロックがC3〜C8までしかないのは武道館が8角形をしているせいで左右を切らなければならないためである。したがって上の図で言うとBブロックをもう少し前に詰めればCブロックも左端からC1、C2…とすることができる。この辺は主催者によって変わってくるが、ちょっと考えれば分かる範囲の変更であろう。

 このパターンの派生形としては、下のように横が最大12ブロックまで分割されるケースである。このような場合、両側の1・2・11・12ブロック辺りは1列2席〜6席程度になることがある。そうなると列番号が書いていない場合、自分が何列目かはっきりとはわからなくなる。


 また、(a)と同様、チケットの表記が「○ブロック」ではなく「○列」になっていることがある。 たとえば「B2列」と書いてあった場合、これは「B2ブロック」という意味である。 非常に勘違いしやすい表記方法なので問題だと思うのだが、どうしようもないので自分で気をつけるしかない。なお、もし列を表すならば「Bブロック2列」のように表記される。これについては後述する。



 ほとんどの公演は上記の(a)か(b)のいずれかで対応できるが、まれにこの法則に当てはまらない配置をする公演もある。以下ではそのようなレアケースを説明するが、めったにないので、どう考えても(a)でも(b)でも説明できないチケットが出回っている、というような確信がなければ(e)までは読み飛ばしていただいて問題ない。

(c) アルファベット+数字型(2)

 (b)とは、番号の通し方を縦で行うか横で行うかという点で異なる。Dブロック以降が存在するなど、チケット表記で明らかに分かるので、判断しやすいパターンである。

 このケースの場合、(b)と見比べてどちらかにしかないようなブロック名ならば判別できるが、どちらにもありうるようなブロック名だと判別しようがない。例えばA2ブロックというのはどちらにもありうるが、(b)のA2ブロックと(c)のA2ブロックでは全然価値が変わってくるため、このようなブロックの人にとっては大問題である。 ファンサイトやオークションなどをチェックし、他にどのような券が出ているかを調べて判断するしかない。

 このパターンの派生形として考えられるのは、(b)と同様に横のブロック数が増えることである。その場合も(b)と同様、端のブロックは1列の席の数が変則的になる。


(d) ブロック分けしない型

 非常にまれなケースだが、ブロック分けがなく、一般的なホール会場などのように『○列○番』で表記されているパターンである。一見(a)と区別がつかないようだが、(a)ならばA列、B列であったりA1列、B1列と書かれるべきところが1列、2列・・・となっているので判断は可能である。
 自分のチケットがそのような表記になっていたら、念のためオークションなどで他のチケットも確認されたい。20列とか30列といったような、どう考えてもブロック分けではありえない列番号が存在するようなら間違いなくこのパターンである。

 この場合、アリーナ席のレイアウトそのものは他と同じだが表現が違うため、自分の位置を知るのに武道館の常識が通じない。逆に一般的な発想で、1列目だから最前列だ、というように考えればよい。
 ただし、座席が固定でないため、左右が何番まであるのかはわからない。そのため、ステージ正面は何番くらいか、というはっきりとしたことが言えない。一般的には、1ブロックは8席で折り返され、横は10ブロックあるので、40番前後がど真ん中だと推測できるが、確実なことは言えない。以下はあくまで一般的な配置だと仮定した場合のざっくりとした席番号を書いたものなので、参考程度に見ていただきたい。


(e) スタンディング

 アリーナ席がスタンディングになっている場合である。そう頻繁にあるわけではないが、この場合はチケット発売時にアリーナスタンディング席として売られるので、判断は容易である。洋楽HR/HMバンドや、邦楽でもロックのライブなどでは時々スタンディング形式がとられる。
 この場合、チケットには『○ブロック 整理番号××番』のようにブロックと整理番号が記載され、ブロック別に整理番号順に入場することになる。この点はライブハウスなどと同じである。ただし、ブロック間は完全に仕切られており、ライブハウスのように後ろのブロックの人が勢いで前に突っ込むというようなことはできない。


▲オールスタンディングのアリーナ席。2階北東から撮影。2004年3月16日。

 この派生形としては、下の二つのケースがこれまで確認されている。

 

 左はA1〜B3ではなく、A〜Fでブロックを分けているパターン。これはチケットを見ればアルファベットのみのブロック表記になっているため一目瞭然である。こちらもスタンディングとしてはよく使われるブロック分けなので、スタンディングの場合はこちらも確認しておいたほうがいいだろう。
 問題は右のパターン。同様にアルファベットのみだが、横に4つのブロックに区切られている。これだとDブロックの人にとっては、後ろのブロックだと思っていたら実は前のブロックだったということになり、嬉しい配置ではある。チケットから見分ける方法はないが、スタンディングなのにGやHブロックが出回っているようならこのパターンだと思っていいだろう。ただ、2004年8月26日のPierrotのライブで初めて確認でき、それ以外では見たことがないのでめったにないパターンだと考えていい。



 ブロック分けのパターンとして考えられるのは以上である。続いて、席番号の見方について説明する。

(f) アリーナ席 座席番号の見方(通常の場合)

 自分のブロックが分かったら、次はブロック内でどのあたりかが気になるところである。アリーナ席の番号のつけ方は一般的なホールとは違うため、一見しただけではどの辺なのかわかりにくいと思われる。

 (a)でも(b)でも(c)でも、アリーナ席は通常はブロックごとに横にイスを8個ずつ並べられ、ステージに近いほうの向かって左側から通し番号にされるのが通常である。この場合、1〜8番が1列目、9〜16番が2列目・・・といった具合になる。


▲1列に8席が並ぶ、最も多いパターン。

 この場合、たとえば『○ブロック20番』という場合、上の図で見た通り、3列目の真ん中あたりということになる。ちなみに上の図は104番までなので13列目までとなっているが、いつもこの通りとは限らない。112番まで(最後列は14列目)あったり120番まで(最後列は15列目)あったりする場合ももちろんある。

 また、1列が8席でない場合もありうる。例えば10席だったり12席だったりすると、スペースの関係上横のブロック数が減ることが多い。逆に横を12ブロックに分割された場合、両端のブロックはもっと少ない番号(2〜6番ごとが多い)で折り返されることもある。気になる場合は問い合わせ先に聞いてみよう。

 ちなみに、先程も述べたが、よく勘違いしている人を見かけるが「A1列」「Aブロック1列」は違うので注意して欲しい。「A1列」というのはA1ブロックのことであり、上記の分類でいうと(b)や(c)パターンのブロック分けのことをいう。「A1列」をAブロックの1列目と勘違いしている人をかなり多く目にするが、そうではないことを重ねて注意しておきたい。
 一方、もし「Aブロック1列」とあるならば「Aブロック」内の「1列目」ということであり、以下で説明するが、ブロック分けは(a)でかつ列番号が書いてあるパターンということになる。

(g) アリーナ席 座席番号の見方(ブロック×列×番号の場合)

 これまで述べたとおり、武道館のアリーナは『○ブロック ○○番』という表記なのが一般的(例外は(d)のブロック分けがない場合と、(e)のスタンディングの場合)なのだが、これもまたごくまれなケースであるが、『○ブロック ○列 ○番』という表記がなされることがある。こうなると非常にややこしい。
 この場合、可能性の組み合わせとして、

◆ 番号は全体を通してのもの(@)かブロックごとのものなのか、またブロックごとであったとしても、一般的な番号の振り方と同様に1〜8番が1列目、9〜16番が2列目・・・となる(A)のか、列ごとに1〜8番(B)なのか
◆ 列は全体を通しての列(C)なのか、ブロックごとの列(D)なのか

という、番号で3パターン、列で2パターンの計6パターンが考えられるからである。さらにブロック番号の振り方が上記の(a)なのか(b)なのか(c)なのか、ということまで考えると18パターンもあることになる。
 あらためて全て説明するのも無駄なのでブロック番号の振り方についてはこれまでの説明を読んでいただくとして、とりあえず以下では「(a)アルファベット通し型」のブロック名を用いて、6パターンの場合分けを説明する。まず簡単に場合分けを表にすると以下の通りである。

番\列CD
@ 列:最後列まで1〜40列程度。
番:左から右へ80番程度。
列:最前ブロックが13列程度までで、
  次のブロックはまた1列から。
番:左から右へ80番程度。
A 列:最後列まで1〜40列程度。
番:番号の振り方は武道館の一般的な方式。
列:最前ブロックが13列程度までで、
  次のブロックはまた1列から。
番:番号の振り方は武道館の一般的な方式。
B 列:最後列まで1〜40列程度。
番:番号は列ごとに1〜8番まで。
列:最前ブロックが13列程度までで、
  次のブロックはまた1列から。
番:番号は列ごとに1〜8番まで。

 以下の例示は、すべて1列は8席で折り返し、各ブロックは最大104席まである(上に掲載した座席表(例)の配置そのまま)という前提に立っている。そうでないケースもありうるが、あくまでパターンの例示ということで読んでほしい。
 また、各パターンにはイメージをつかんでいただくため図を付してあるが、アリーナ全体図を全パターンに載せるとデータが大きくなってしまうので、各パターンの特徴が理解できる範囲でアリーナ席の一部だけを切り出したものを載せていることをご了承いただきたい。
 なお、6パターンを個別に説明するとページが長くなってしまうので、3パターンある席番号の振り方の違いごとにまとめて説明する。

<@ 全て通し番号の場合 × C全て通し列 or Dブロックごとの通し列>

 @×Cの場合は、一応ブロック分けはあるが、列と番号だけで座席が特定できる。言い方を変えると、(d)にブロックの情報を付け加えただけということになる。
 @×Dの場合は、列番号は左右ぶっ通しだが、ブロック単位で1列が最前列になる。最前ブロックの場合は@×Cの場合と変わらないが、2ブロック目、3ブロック目の場合はチケットに1列と書かれていても、ブロックの中で一番前だというだけで、ステージの目の前なわけではない。ぬか喜びしないよう注意すべきだろう。

  
▲左:@×Cのパターン。     右:@×Dのパターン。 

<A 一般的な武道館の席番号の場合 × C全て通し列 or Dブロックごとの通し列>

 A×Cの場合は、通常の武道館のアリーナ席配置に、列番号を付したものと考えることができる。通常だと1列を何番で折り返すのかは当日まで分からないが、列番号があることで事前に知ることができる。
 A×Dの場合は、A×Cの場合と比べると、2ブロック目以降の人にとっては最前ブロックが何列まであるのか知ることができないため、全体で何列目なのかは分からないという差がある。まあ、分からないと言ってもせいぜい1,2列の差でしかないのでたいしたことはないかもしれないが。

  
▲左:A×Cのパターン。     右:A×Dのパターン。 

<B 各ブロックの列ごとに番号を振る場合 × C全て通し列 or Dブロックごとの通し列>

 B×Cの場合は、1番なら左端、8番なら右端の通路横だとはっきり分かる。また、全体で何列目かもすぐに分かる。
 一方B×Dの場合は、全体で何列目かは分からない。
 いずれの場合にも共通することとして、このパターンだと大きい席番号のチケットは絶対に存在しない。通常なら8番まで、もうちょっとブロックの横幅が大きかったとしてもせいぜい10番か12番までしかないからである。

  
▲左:B×Cのパターン。     右:B×Dのパターン。 

(h) アリーナ席 その他一般の注意

 もし客席中央にサブステージが設置されたり、ステージからセンターに花道が延びていたりすると、真ん中辺のブロックがごっそりなくなることがある。そういう場合はたいていはE・Fブロックあたりの中央ブロックがなくなり、アルファベットがずれることはあまりない。


▲ステージからアリーナ席中央に延びた花道。2004年1月3日。

 また、Aブロック(A1ブロック)やJブロック(A10またはJ1ブロック)は端っこになるため、ステージは全然見えない。特にAブロック(A1ブロック)は一見良さそうに見えるため、注意である。
 つまるところ、通常はE、Fブロック(A5、A6やE1、F1ブロックなど)あたりが最良の席になる。この辺のチケットを入手された方、おめでとう。ライブを是非楽しんできてもらいたい。

 ただし、ライブにはつきものだが、DVDなどの撮影が入ることがある。武道館だと、そのカメラはアリーナ最前に用意される。


▲アリーナ席とステージの間にレールがあるのが分かるだろうか。ここをカメラが移動する。2004年1月31日。

 なので、カメラが邪魔でステージが見えないこともあるだろうが、しかたのないこと。あまり気にしないようにしよう。

 ちなみにアリーナ席のイスだが、↓こんな感じである。


▲アリーナ席のイス。ちょっといいパイプ椅子という感じである。

 ごく普通のパイプ椅子みたいなもので、別に座り心地も悪くない。アリーナは全部この椅子が使われている。

 最後に、めったにないことではあるが、チケットの売れ行きが悪い場合にアリーナ席の配置が当日になって変わることがある。私は一度、Qブロックのチケットを持っていたが会場でFブロックの席と交換されたことがある。このようなこともないとは言い切れないので、席配置については当日まで油断はできない。なお、1階や2階でもこのようなことがある。通常は自分の席が黒幕で覆われてしまっているので、係員に言えば新しい席と交換してくれる。普通はただ単に前の席のチケットと交換してくれるだけだが、まれに入り口で2階→1階、1階→アリーナに交換される場合もある。

(2) 1階席

 1階席には大きな欠点がある。それは天井が迫っていて圧迫感があるということである。これがけっこう気になる。 1階はK列まである(I列はない)が、K列なんかになったら視界の半分は天井である。本来は武道場なので、アリーナの中央さえ見えればよいのでこんな構造になっているのだろうが、これではせっかくのライブもいまいち楽しめない。
 個人的には、座って見るならH列まで、立って見るならF列までが天井をそれほど気にせずライブを楽しめる限界の席だと思う。これらの席より前なら、1階の唯一の欠点である圧迫感からは解放されるため、まったく問題なくライブを見られるだろう。

 また、武道館のスピーカーは天井から吊られているため、1階K列など最後方では天井に遮られてスピーカーからまっすぐ音が飛んでこない。このため音がこもってしまうことがあり、その面でも欠点といえる。


▲1階席の座席図。ミキサールームがある南以外は全てこの配置。

 座席表は上の通り。これは南西スタンドの写真だが、スタンド席は全方角同じ配置になっている。 ただし、南スタンドだけは後方中央にミキシングルームがあるため、中央部分はF列までしかない。
 また、1階は2階と違い、全ての席に背もたれがある。座ってゆっくり見るようなライブの場合、背もたれの有無はかなり快適度に差が出るので、その点では1階席は2階席よりも良いと言えるだろう。

 各スタンドからの眺めなどについては高さ以外2階席とほぼ同じ条件であるため、そちらを参照してもらいたい。

 また、1階南スタンドは通常は関係者席になるため、開放されない。関係者の数が少なければ、後ろ半分は一般に開放することもある。 逆に関係者が多ければ南東・南西スタンドのA・B列あたりまで関係者席になることもある。

 それでも1階の魅力は、ステージ左右に花道があった場合アーティストが目の前まで来てくれるということである。この恩恵にあずかれるのは通常は東・西スタンドの席のごく一部だけだが。


▲下手の花道。先端まで来ると1階席の人は目の前だが、2階席からは角度的に見えないことになる。

 以下では、1階席の中でも特徴的な席についてさらに説明する。

(a) K列

 1階席は通路が後ろにあるため、特定の列だけ構造が違うということはないが、K列だけは通路の後ろ、壁を背もたれにする位置に設置されている。この席を発売しないこともあるが、この席だけは前を人が通過するし、足元もいまいち良くない。また先に述べた通り視界も悪いし、音響も良くない。唯一足をのばして座ることの出来る席だという(ちっぽけな)メリットもあるのだが、基本的にはアリーナ後方とはまた違う意味で最悪の席だと言っても過言ではないだろう。

 
▲左:1階南西K列から見たステージ。 右:同じくF列から見たステージ。共に2005年3月10日。

 上の写真の通り、K列だとステージの上半分が2階席のせいで見えない。これはかなり見にくいと思う。右のF列からの眺めと比べると分かるが、ステージセットが天井で隠れてしまっている。この写真のライブはあまり凝ったセットではないのでステージ上が見えなかったとしてもそれほど問題ではないが、上の方まで凝ったセットが作り込んであったとしたらとても損した気分になるだろう。また、ビジョンが高い位置にあった場合、ビジョンがまったく見えないという悲惨なことにもなりかねない。上の写真ではまさにK列からビジョンが見えない状況になってしまっている。

 それから、下の写真の通りK列は通路よりさらに高くなっているのだが、天井の高さは変わらない。K列の段差から天井までは目算ではあるが190cmに足りないくらいので、背が高い男性などはそもそも立つことすらできない。そこまでいかなくても、身長170cmくらいの人だと、腕を振り上げると天井に手がぶつかるので非常にやりにくいだろう。こうなると通路に下りないといけないが、そうなると前の列との段差がないため、ステージが見にくくなってしまう。まったく困った席である。


▲一番左が1階K列。

(b) 北・北東・北西スタンド

 1階席が最も良くなるケースは、北・北東・北西スタンドを開放している場合である。これらの席だけは、他のどのスタンド席、アリーナ席とも違う特徴がある。以下、北側(北・北東・北西の3方向を総称)スタンドについて述べる。

 ステージとの距離について言うと、特に花道があった場合にはアリーナ最前列より近い。純粋にアーティストとの距離が近いほどいい!という人にとっては、1階北側は最高の席だと言えよう。

 1階北側を開放する場合、少なくとも客席の前にはステージセットは作られない。そんなものを作られたら何も見えなくなってしまうので当たり前である。そして場合によっては、1階スタンドのかなり目の前のところに花道が作られる(ただし、必ずあるという保証はないので注意してほしい)。
 つまり、動き回るアーティストならば頻繁に目の前に来てくれることになり、1階北東・北・北西A列はライブハウス最前列並みの近さで見られることになる。もちろんそこに来てくれたときだけではあるが、2時間のライブのうちたとえ1分でも目の前に来てくれることに意味があると考える人には十分魅力的だと思われる。


▲1階席はステージの真裏になり距離は近い。花道があれば超至近距離となる。

 また、スタンド席と花道との間に隙間を作らず、上のように1階スタンドの前の柵に花道がぴったり付けられることがある。この場合、花道と1階スタンドがくっついている上に高さが同じになるため、アーティストによっては客とのハイタッチなどもサービスしてくれることがある。

 一方、音響については他の1階席よりも悪い。2階席の北側と違い、ステージと同じ高さに後ろ向きのスピーカーなど大規模に設置できるわけがない(反響音で演奏しにくくなってしまう)ので、当然といえば当然ではあるが。小型のスピーカーはあることがあるが、気休め程度である。
 それでも1階の前のほうは、頭上とはいえスピーカーとの間に障害物がないからまだマシだが、後ろのほうは本当にこもった音しか聞こえず悲惨としか言いようがない。


▲赤丸の位置にスピーカーがあるが、お世辞にも十分とは言えない。

 もうひとつ欠点と言えるのは、観ているときの気持ちとして、ステージを真後ろから観るため、どうもライブを観ている気がしないということがある。まるでスタッフになったような気分になるかもしれない。とはいえ、ステージを後ろから観るなんてことはめったにないので、この点に関しては貴重な体験ができたと前向きにとらえるしかないだろう。

 以上のように1階北側はいろいろメリット、デメリットがあるが、基本はアーティストの後姿を見ているだけだということは理解しておいてほしい。大前提であるその欠点をふまえてもなお上記の点に魅力を感じるならば、1階北側は十分選択肢に入れる価値があるだろう。


▲1階北東の通路(最後列)から見たステージ。

(3) 2階席

 もっとも多くの人が入れるのは2階席であり、もっとも手に入れやすい席でもある。かくいう私もほとんどいつも2階席である。まずはスタンドごとにわけて解説する。
 なお、ステージ両側にスクリーンがある時とない時がある。スクリーンがあれば遠い席でもアーティストが見えるが、スクリーンがないと席によっては双眼鏡が必要だろう。スクリーンの有無は当日会場に入ってみないと分からない。なお、武道館は円形の会場なので、極端に席から遠く豆粒ほどにしかみえないということはないと思われるが、アーティストの表情まではさすがに分からないので、席が遠い人は双眼鏡の用意をしておいたほうが良いだろう。
 また、写真を見てもらえばわかるが、2階席はかなりの急勾配である。人によってはちょっと怖いかもしれない。まあ、ライブが始まってしまえば全員立ち上がるので、そんなに気にならないが。

 座席表は下の通り。1階スタンドと同様、スタンドは全方角ともこの配置になる。ただし、後でもまた述べるが、東スタンドと西スタンドはB列から始まる。したがって一番前のブロックはB列〜F列となる。なお、色をつけてある列は後で詳しく解説する。


▲2階席の座席図。

(a) 南スタンド

 ステージの正面である。ステージの全てが見渡せる、2階席の中ではもっとも良い席といえるだろう。 欠点があるとすれば、南スタンドの上に照明席が天井からぶら下がる形でついているため、スタンドの後ろのほうになると若干視界の上方に入り気になる程度か。


▲スタンドの上にでっぱっているのが照明席。

 上の写真を見てもらえばわかると思うが、スタンドはけっこう急な勾配がついているので上に行くほど照明席が気になるかもしれない。
 眺めはこのとおり良いが、後ろのほうだと視界上方に照明席が入ってくる。まあ、ステージはしっかり見えるので問題はないが、セットの上の方は見えないという欠点はある。中盤より前の席ならば問題ない。


▲南スタンド最後列のほぼ中央から撮影。上の白い壁は照明席。2004年4月24日。
(b) 南西・南東スタンド

 ステージの斜め前に位置する。それぞれ少しステージの左右深いところが見切れるかもしれないが、ほぼ全体を見られるので南と同様に良席といえるだろう。
 眺めもこのとおり。まあ問題はないだろう。

 
▲左は南西、右は南東スタンドから撮影。それぞれ最後列のほぼ中央から。2003年12月22日。

 ただし、上の方にある写真を見てもらえばわかると思うが、2階の後ろのほうには柱がある。この柱ギリギリの席になってしまうと・・・ この有様である。


▲南西スタンドX列1番の席から撮影。2003年12月29日。

 視界のほとんどを柱が遮り、ステージの右のほうが少し見える程度である。南東X列60番やその周辺も条件は同じである。 この写真は通路から撮ったのではない。座席で撮影したのである。ちょっとこの席は勘弁してもらいたい。 通常は販売しない席だが、売れ具合によってかなりギリギリのところまで販売することがある。 ここになってしまったらよほど運が悪かったと思うしかない。

(c) 東・西スタンド

 ステージを左右から見る形になる。セット次第ではステージの深いところは見切れる。自分に近い側のメンバーも見切れてしまうかもしれない。基本的には悪い席である。 ごくまれなケースではあるが、左右の花道が高い位置にある場合には、かなり近くまで来てくれることになる。また、花道の高さが低くても、先端がせり上がって2階席の高さまで来ることもあるかもしれない。とはいえ、そのあたりはステージセットの問題になるので、当日会場に入るまで知ることはできない。 好きなメンバーが上手側(東スタンド側)、あるいは下手側(西スタンド側)であるとかいうような事情がない限り、オークションなどでもあえてこの席を選ぶことはないだろう。
 通常は花道はステージと同じ高さになるため、花道の先まで来ると2階席からは見えなくなるのが残念なところである(1階席のところの写真参照)。

 
▲左は西、右は東スタンドからの眺め。左:2004年2月3日。右:2004年1月31日。

 また、先ほども少し書いたが、東と西はB列から始まる。だからどうというわけでもないが、B列を持っている人は2列目ではなく最前列になる。 これは、東西スタンドの前に電光掲示板があるのだが、これを設置するためにA列を撤去したのだと思われる。


▲南東スタンドと東スタンド境界の前方の様子。
東A列の位置に電光掲示板があるため、東はB列から始まる。西スタンドも同様。
(d) 北西・北東スタンド

 開放されることはあまりないが、東〜西スタンドがいっぱいになれば追加席としてバックスタンド席の名前で開放されることがある。もちろん多数の動員が見込まれるライブであれば最初から売りに出されることもある。少し安めの価格設定がされ、席種も分けられるのが普通だが、時々席種が分けられておらず、値段差がない場合もある。そのような時にこの席にあたってしまったら残念であろうが諦めるしかない。
 この席は基本的にはアーティストの背中しか見えないが、ステージまでの距離は他のスタンドよりも近いため、アーティストを近くで見るという意味ではいい席と言えるかもしれない。また、1階席と違い、後ろ向きのスピーカーが設置されることも多い。そうであればスピーカーから後ろの壁までの距離が短くなり、他に比べれば比較的音が良い席といえる(もし後ろ向きスピーカーがなかった場合は音が非常に悪くなってしまうのだが)。


▲北東・北西スタンドを開放した場合。ステージを後ろから見る形になる。2004年3月14日。

 また、過去にはリップスライムのライブでセンターステージを使った際には360度全てのスタンドが開放されたことがあるが、そのような場合にも開放されることになる。

 
▲左は北西、右は北東スタンドから撮影。左:2003年12月30日。右:2004年12月25日。
(e) 北スタンド

 開放されることはまずない。基本的には北東・北西と似たようなもので、斜め後ろから見るか真後ろから見るかの違いだけである。

 
▲左:北スタンドからの眺め。2004年12月25日。
右:北まで開放された場合。特に1階は真後ろで、距離はかなり近い。2004年3月16日。


(f) 列ごと解説

 続いて、特に特徴のある列について解説を加える。まずは先ほどの座席表をもう一度見て欲しい。


▲2階席の座席図。

 (1) A列  2階最前列の座席。上の座席表で赤いラインが入っている場所になる。
 2階なんてどこでも豆粒だと思ったら大間違いである。東京ドームなどと違い武道館は会場が狭いため、2階最前列と2階最後列では体感距離は倍くらい違う。特にA列は障害物もなく、かなりの良席といえるだろう。個人的にはアリーナの前から5列目以外ならどこの席よりも良い席だと思う。
 ただし、A列は座席の前の柵が低いため、スタンディングでライブを観ることは非常に危険である。ライブでも立つことが禁止されていることが多いので、暴れたい人には向いていないかもしれない。


▲東・西スタンド以外のA列の前に貼ってある貼り紙。

 なお、東・西スタンドのB列はスタンディングは禁止されていないことが多い。これは、東・西が席の前に高い柵があるのに対し、それ以外のブロックの柵は非常に低いからだと思われる。

 (2) G列、N列  ここは通路沿いの席になる。上の座席表でオレンジのラインが入っている場所になる。
 1階K列と同様、目の前を人が通過する。売れ行きが芳しくない興行の場合、この席を販売しないこともある。立って見るのならば非常に見やすいので良い席だが、座ってゆっくり見たい方にはお勧めできない。



 上の写真はN列前後のものだが、席の前に通路があるのが分かるだろう。G列においても同様の配置になる。また、2階の座席はG・N列以外は写真のM列やP列の形をしている。背もたれが低く、座り心地が悪い。
 ただし、各ブロックN列26〜35番あたり(上の座席表で緑のラインが入っている場所)は目の前が出口になるので前に席がない。ここだけは座ったままでも見やすい。上の写真の出口の真上がN列26〜35番になる。

 (3) H列、P列  各ブロック最前列の座席。上の座席表で黄色のラインが入っている場所になる。
 最前列なのでもちろんかなり見やすい。しかも前に手すりがあり、ロックやビジュアル系のライブではヘッドバンギングもやりやすい。前が通路なので座って観ることもできるし、立って観ることもできる。個人的には一押しの席である。

 (4) 立見席  2階の最後列、X列の後ろの通路が立見席になる。上の座席表で青のラインが入っている場所になる。
 立見とはいえ後ろにだれもいないため、X列で観るくらいならいっそ立見のほうが気が楽かもしれない。席との間に手すりがあって立って観るのが楽なため、立見が出ない公演の場合、X列の観客が後ろの通路に出て立ち見状態で観ていることも多い。ちなみに立ち見席は番号指定なので、好きな場所で見ることができるわけではない。
 それと、立ち見席はX列との段差がないため、自分の前に背の高い人が来るとステージが全然見えないことがある。そうなるとX列と立ち見席との間の手すりに乗ったり、通路後ろの手すりに乗ったりと苦労しながら観る(いちおうそれは禁止なので、係員が来ると降ろされるが、降りたら見えないので結局また上る)ことになる。これはもう運としか言いようがないが、背の高い人の後ろにあたってしまうとかなり辛い。


▲2階最後方のX列と立見席。立見席は通常は通路である。

4. 周辺情報

(a) 飲食物(会場外)

 周辺のコンビニは2軒。九段下駅のある交差点から見える範囲にファミリーマートがあるので、駅から来る場合はここが最も近く、また唯一のコンビニ。もう1軒は九段下駅からだと武道館の前を通り過ぎた少し先のam/pmになる。市ヶ谷駅から歩いてくる場合はここが最後のコンビニになる。

 九段下駅の交差点周辺には、コンビニ以外にもマクドナルドやコーヒーショップ、居酒屋など一通り揃っているので、早めに着いてしまった場合や終演後に食事する場合なども十分対応できる。なお、駅周辺の店を使う場合は、地下鉄の出口は武道館と逆側の5番出口から出た方が近い。


▲九段下駅前交差点。交番のある側から撮影。

 飯田橋からゆっくり歩いてくる場合はもう特に困らないだろう。地図にはジョナサンしか載せてないが、道の両側に吉野家、松屋、なか卯、マクドナルド、モスバーガー、ドラッグストア、弁当屋、ファミレス、ラーメン屋、居酒屋と一通りなんでも揃っている。終演後は飯田橋までまったり歩いて、その辺で食事をするのもいいだろう。
 市ヶ谷から歩く場合はちょっと店が少ない。靖国神社が道の片側を占めているせいもあるかもしれない。まあコンビニやファミレスは数店舗あるので、適当に買い物はできるだろう。

 武道館の敷地内にも売店や自販機は設置されている。場所は流れに乗っていけばすぐ見つかる場所だが、一応説明すると時計塔のそば、2階席入り口となる南西階段の下に1軒、そこから道路を渡った目の前にもう1軒ある。商品は決して安くはないので、ドリンク程度なら自販機で買う方が種類が多くて良いかも知れない。

 九段下駅周辺の飲食店を調べる →  

(b) 飲食物(会場内)

 1階席の場合は、南スタンド方向の通路に売店があるが観光地価格であり、また開演後間もなく閉まってしまうので食べ物を買うことはまず無理と思った方がよい。飲み物ならば通路に自販機が設置されているのでそこで買える。この自販機は定価販売なのでありがたい。
 アリーナ席には売店がないが、アリーナ席の人は1階には自由に上がれるので1階の売店・自販機を使えばよい。

 2階席も売店と自販機があるが、やはり売店はかなり早い時間に閉まってしまうので注意が必要である。

(c) トイレ(会場外)

 2.で説明している田安門に入る直前、向かって右手に公衆トイレがある。ここはそれほど混雑していない。北の丸公園内にも、駐車場の中に公衆トイレがあるが、ここは目に付くところでもあるのでいつも混雑している。開場時間前後は長蛇の列になっていることが多い。
 また、駅が近いので九段下駅のトイレを使うという手もあるが、こちらもイベントのある日は先に用を足しておこうと考える人で混雑していることが多い。

(d) トイレ(会場内)

 館内の男子トイレを一部女子トイレとして使うことが多いが、それでも足りない。女子トイレは長蛇の列にSなることがほとんど。 開演前やアンコールの時にトイレに行くのはかなり難しいので、開演中に行くか、あるいは入場前に外のトイレで済ませておくべき。

(e) コインロッカー

 会場にはコインロッカーがないので、必要であれば九段下駅のロッカーを使うしかない。

(f) グッズ販売(物販)

 会場外で行われるので、チケットがなくても購入可能。最初に掲載した地図に「グッズ売場」と書いてある場所で行われるのが一般的。人気アーティストだと、開場時間の数時間前から列が途切れないほど並んでいることもある。

(g) 持ち込み

 可能。食べ物・飲み物ともに客席に持ち込める。

(h) 携帯電話

 電波は問題なく入る。

(i) タバコ

 ロビーには各所に喫煙所が設けられているが、タバコ自販機は1階東スタンドを出たところにしかない。 したがってアリーナの人は1階に上がらなくては買うことが出来ないし、2階の人は中でタバコを買うことが出来ない。

(j) 車椅子席

 車椅子の場合、チケットの席にかかわらず1階南スタンドJ列の位置で見ることになる。 正面ではあるが、先程も述べた通り1階後方からの眺めは2階席のせいで良いとはいえない。残念だが諦めるしかない。


▲車椅子席から見たステージ。視界上方に天井が見えている。

 具体的には、1階南スタンドJ列のミキサールームの両側の席を取り外してそこに案内される。座席表を参照してもらえば分かると思うが、右側なら10〜12番あたり、左側なら37〜39番あたりになる。なお、座席はいくらでも取り外せるので、必要に応じて取り外す箇所は大きくも小さくもなる。上の写真は37〜39番側から撮ったものだが、10〜12番側もステージ正面なのでそれほど眺めが変わるわけではない。

 車椅子の場合は武道館に限らずどの会場にも言えることだが、チケットを手に入れてから主催者に車椅子の旨を伝えて席を用意しておいてもらう必要がある。当日になって突然車椅子で行くのは混乱を招くので、 車椅子席が必要だとわかった時点で早めに連絡をしたほうがよいだろう。

(k) 実際のキャパ

 日本武道館のキャパは、公式には次項にあるとおり14,000人余りとなっているが、これは北スタンドまで全開放した場合のキャパであり、現実には動員数はもっと少ないはずである。そこで現実的なキャパを計算してみる。なお、前提は次のとおりであり、いつもこの通りではない(例えば東・西スタンドは半分くらいしか開放しないことはよくある)。

【前提】:
  ・アリーナ:当サイトで作成した全体図の席配置
  ・スタンド:南・南東・南西・東・西スタンドをフル開放、立見あり

アリーナ:A・Jブロックが88席、B・Iブロックが96席、U・Zブロックが73席、それ以外が108席。すなわち (88x2)+(96x2)+(73x2)+(108x20)=2,674 席である。

1階席:南スタンドが320席、それ以外が414席。すなわち 320+(414*4)=1,976 席である。

2階席:東・西スタンドが956席、それ以外が994席。すなわち (956*2)+(994*3)=4,894 席である。

立見席:全スタンド60席。すなわち60*5=300 席である。

以上を合計すると、2,674+1,976+4,894+300=9,844 席となる。つまり東と西までびっしり埋まっても1万人に達しないということがわかる。実際は埋まっているように見えても他のアリーナ会場のほうがたくさん動員できるのだ。もちろん北東・北西を開放したり、アリーナをスタンディングにすれば1万人以上動員できることになる。あくまで参考と考えてほしい。

5. ライブが終わったら

 ライブが終わったら・・・もちろん早く会場を出ないと、混んでしまって出口で詰まることになってしまう。まあライブの余韻を味わいたいので席ですこしゆっくりしたいという気持ちは分かるが、係員にせき立てられるし、あまり良いことはない。となれば、なるべく人混みを避けて退場したいところである。もちろん一番良いのは終了間際になったら席を立ち、出口付近で最後まで観てからさっさと出ることだろうが、これではライブをしっかり観た気がしないという方も多いだろうから、一応それぞれ出方を解説する。

(a) アリーナ席

 出口は下手後方に一つまたは二つだけとなる。そこに観客が殺到することになるため、少し早めの行動を心がけたい。

(b) 1階席

 客席出口の扉自体は全て開放されると思うが、実際に武道館の外に出られる出口は西スタンド後ろの扉の目の前にある。したがって自分の席のそばの扉から出てしまうと、武道館の狭い通路では出口付近で詰まるのは明白である。客席内を西スタンドのあたりまで移動してから通路に出たい。
 西スタンド後ろの扉が閉め切られている場合は、南西スタンド後ろの扉が出口に最も近い扉になる。

(c) 2階席

 状況は1階席と同じだが、会場からの出口は南西スタンドの正面になる。なので、客席内を南西まで移動してから通路に出ると退場しやすい。

 ただし、北東・北西スタンドを開放している場合、北西階段も退場の場合のみ解放することがある。 そうなれば南西階段より駅に近い出口から出られるため、かなり楽になる。いつもあるわけではないが、 もし解放されていればこちらを使いたい。

 会場から出たら駅へ向かうことになるが、武道館から九段下へは一本道なので、非常に混雑する。混んでいるなと思ったら、歩道橋を渡って道の反対側の地下鉄入り口を利用したほうが混雑回避にもよいと思われる。


▲田安門の下あたりから外側を撮影。

 また、武道館の前にタクシーがたくさん客待ちをしているが、歩道の柵をのりこえてタクシーをつかまえるのは非常に危険であるし、観客誘導の係員にも注意される。タクシーに乗る際は、武道館を出て左側に少し歩いて人が少なくなってきたあたりでタクシーを止めるようにすべきである。なお、タクシーに混じって白タクもいることがあるが、白タクは違法である。正規のタクシーより割安そうな料金を提示してくるが、事件に巻き込まれる可能性もある。承知の上で利用する場合は注意してほしい。

 どうだろう。初めての武道館ライブを楽しみにしている方、楽しめそうだろうか。あらかじめ会場について予備知識を持っていれば、よけいなトラブルなどに巻き込まれることも少なくなるだろう。ライブ本番でとまどうことがないよう準備を怠りなく行い、是非ライブ本編を楽しんできて欲しい。

6.公式情報

客席数14,201人 (アリーナ: 2,762席、1階: 3,199席、2階: 7,760席、立見席: 480人)
所在地東京都千代田区北の丸公園2−3
電話03(3216)5100
オフィシャルサイトhttp://www.nipponbudokan.or.jp/

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